午前○時のスケッチ


今日の夕方、北口の次郎吉さんの前を通りがかったら、はっとするような素晴らしい歌声がかすかに聞こえてきました。思わず立ち止まってドアの側に近付くと、歌声はホットでもアイスでも最高な珈琲のように響いていました。ドアの側にあった告知とポスターですぐに納得しました。

そう、声の正体はカルメン・マキさんだったのです。

カルメン・マキさんのポスター

 

彼女の歌には「午前一時のスケッチ」という名曲があり、僕は大好きなのですが、それは終電も終わった東京の夜を描いたものでした。昨日の猫の話で、犬について書きたいと言ったばかりですが、ちょうどこの詞には、午前一時の街では犬の遠吠えも聞こえてこないと犬が登場しているんですね。38年程前の歌なのですが、今も昔も、その街がもし高円寺であったとしたら、まだ活気に満ちた人も犬も猫も行き交う時間帯だよな、と思いました。

そして、高円寺はその商店街の多さのように、いくつかの時計(時間の流れ)があるような気がしてきました。そんなことぼーっと考えながら、次郎吉さんのすぐそばにある立ち食いそば屋さんに入って、ざるそばを注文すると・・・

 うどん・そば桂さんの朝定食

 

また、これタイムリー!と言わんばかり。「朝定食三五〇円 いつでもどうぞ!」との貼紙です。ざるそばを受け取りながら、店の親父さんに聞いてみました。

 

「” いつでも “っていうのはいつでもってことですよね?面白いですね!」

「はい。今でも注文出来ますよ!」

「あ、ざるそば(コロッケ付き)を頼んだので、またにします。うちのホームページで

紹介していいですか?とてもユニークなので。」

「・・・あ、そう?・・・いいですよ・・・。」

 

いぶし銀のような口を開けない、ちょっと照れたような笑顔に一礼し、ごちそうさまでしたでお店をあとにしました。

うどん・そば桂さん

 

続いて向かったのが、高円寺ストリート沿いのこのお店でした。開いているわけではないのは分かっていたのですが、もうすでに僕は、カルメン・マキさん~この立ち食いそば屋さんの流れ、「高円寺にはいくつかの時計がある」という発見?で、紹介する店が浮かんでいたのです。

やよひさん

 

このお店は写真の通り、「やよひ」さんといいます。この写真は夕方ですが、閉まっていますよね。なんと、知っている人にとっては何をいまさらなのですが、このお店の営業時間は午前5時~午前10時の5時間なんですね。

やよひさんの貼紙

 

写真では「定休日 月曜日朝」と書かれているのが、実に新鮮ですね。ここにももう一つの時計をはっきりと確認出来た気がした僕は、ちょっとバランスを取るために、終電を思い浮かべました。終電というのが、ひとつの目安になっている人も多いと思ったんです。結構ダイヤが改正となっている中央線ですが、高円寺の終電は、一番遅いのが午前1時10分の三鷹行きで、これはしばらく変わっていないですよね。

そしたら、ここにも高円寺らしさが。まず、あのモスバーガーさんです。モスバーガー高円寺北口さんは、1時まで営業。

モスバーガー高円寺北口店さん

 

続いて、同じく北口で、あゆみブックスさん。こちらも1時まで営業。結構助かる人も多いでしょうね。

あゆみBOOKSさん

 

みんなのそれぞれの自由なスタイルを支えるお店を再発見した時間でした。あ、そうそう、自由といえば髪型もそうですが、髪こそ、もう一つの時計ともいえますよね。伸びたり抜けたり生えたり抜けたり、とにかく動いています。そう、夏に向けてちょっと髪を、と深夜に思った場合にも、ありました。

CUT STUDIO246さん

 

あづま通りの、「資生堂CUT STUDIO 246」さんは、火曜日から土曜日まで午前1時半まで営業されています。

うーん、高円寺の時間を眺めるのは面白いな。何だか目が回るな。でも、海も高円寺も広いな。大きいな。

 

うどん・そば桂
高円寺北2-3-6
03-3337-8363

やよひ
高円寺南3-66
03-3338-9899

モスバーガー高円寺北口店
高円寺北3-22-11
03-3330-6530

あゆみブックス高円寺店
高円寺北2-6-1
03-5373-3371

カットスタジオ246
高円寺北2-25-4
03-3337-7782

午前一時のスケッチ


著者について

HAPPY!高円寺の編集スタッフです。このホームページのメンテナンスなども行っています。なお、掲載されているお店情報に誤りや変更点があれば、問い合わせフォームでお知らせください。新しいお店情報などをいただくと、なお嬉しいです。よろしくお願いいたします。