先日のオムニマッさん体験に味を占めた、もとい、すっかり魅了された編集部のスタッフ、再び高円寺ストリートの入り口に立っていました。聞けば、このラーメン横丁を目の前にしたガード下の入り口から136歩の地点に、ひっそりと7年営業している「晴れる屋」さんというお店があるという・・・。三百六十五歩の3分の一以上の歩数も何のその、1秒1歩以上、30歩進んで2歩下がったりしないで確実に僕たちは前進を続けました。だって、ここは水前寺ではなく高円寺だもの。と、100歩を越えたあたりでしょうか、看板を発見、合計2分程度、おそらくきっちり136歩で到着していました。おもむろに引き戸を開けてみます。
落ち着いた照明のトーンが、コンクリートの見える高い天井や広々とした空間をより魅力的に映しています。その中に入るや、僕たちは店内奥の隅の席を目指して座るのですから、なんて日本人っぽいのか、なんて思いながらも、広々とした席を用意して下さるお店の器量の良さこそ、本来の日本人っぽさなんだろうなとまた水前寺女史のような前進を店内の脳内で繰り返していました。着席。
とにかく、広く感じる空間にあって、目に映る席も個室も調理場も実際、広い。器もお皿もでかい。さすが7年だと思いました。そしてさっそく注文です。
外国人の方から批判も上がっていた、賛否両論のあるお通し代が無いそうで、代わりに柿の種がサービスで出てきました。僕たちはエビスの生ビール、カクテル、枝豆、今週のおすすめ料理から冷たいおでん、それとゴーヤチャンプルーを注文。それ程待つことなく、見ただけで涼しげな冷たいおでんが登場しました。ゆず胡椒をつけ大根を一口、うーん清涼な季節感!
とにかく、季節感に溢れている。そんな印象を覚える一品です。続く枝豆やゴーヤチャンプルーもそうでした。ふと、机上に何やらスパイスが置かれています。ん?「高円寺 晴れる屋 やみつきスパイス」「企画者:晴れる屋」とあります。おでんのちくわに一振り・・・・。・・・わお!これまた青春の季節という感じが押し寄せるー!ビバリーヒルズ青春白書ん大魔王って感じ?!鮮烈、さわやかなブリーズが僕の中を駆け抜けていきました。
後で分かったのですが、このスパイスはじめ「高円寺 晴れる屋 やみつきドレッシング」という調味料をお店で企画し、小売や業務用に卸しているそうで、店頭にも並んでいました。なんでも多いときには月100本以上お店の中で売れるそう。何よりそのポップが興味深かったので紹介します。
(やみつきスパイスのポップ)
「子供用に作ってから やみつきスパイスをかければ 大人の味 だから作り直す必要がありません!」
(やみつきスパイスとやみつきドレッシングのセットの袋にあったポップ)
「手みやげセット 友達のちょっとしたお返しやお呼ばれパーティー お母さんのご機嫌とりにいかがですか?」
やみつきスパイスは、食塩不使用なのでヘルシー、お子さんのいらっしゃる店長自らの経験から企画された調味料だそう。これは阿波おどりサブレのようにMADE IN 高円寺って言える新たな食品だな、と思いました。なにより、この商品に篭っている、お子さんを持つ父母の方への思いが、さっきの日本人っぽさというか、オムニマッさんの母の味に通じる「みんなのお母さん」のような愛情を感じました。店長はもちろん、ばりばりの男性なのですが、父性は母性でもあるのだと気付いた体験でした。
夏日が続いています。空が晴れている日も多いです。でも同じ晴れは無いのでしょう。また、ガード下で晴れることもあるのでしょう。その晴れも同じ晴れではないのでしょう。でも、この場合こそ高円寺でも水前寺、3歩進んで2歩下がったとしてもまた違う晴れを目指そう、そんなことを思いながら、お店を後にした二人でした。
晴れる屋
杉並区高円寺南3-67-1 JR高架下
03-3330-6600
晴れる屋さんのツイッター
★今回、ご紹介したやみつきスパイス、やみつきドレッシングですが、MADE IN 高円寺、高円寺らしい調味料として、高円寺の他店様のメニューとのコラボや、店頭での販売が可能だと考えています。ご希望の方や面白いアイデア、ご意見等お気軽に編集部までご連絡下さい。お待ちしています。
東京都杉並区高円寺南3丁目67