昨日に続き、また高円寺外歩きの話になりますが、高円寺を歩いていて出会うのは、久しぶりの友人や元恋人といった人ばかりではありません。
動物にもよく出会います。
すずめや鳩といった鳥、猫、犬、それに狸!そんな中でも、この頃よく出会うのは何といっても猫です。
元々、雑誌か何かで読んだ前知識で、
「高円寺にはお店で十数年飼われている名物猫がいる。」
ということを覚えていたので、
「動物に住民票があるとしたら高円寺≒猫!」
という先入観のようなものを抱いていたくらいです。
だから、
(いつになったら出会うんだろう?!)
くらいに、彼らと全然出会わない毎日に何となく疑問を感じていました。そうです、ここにもまた先入観がありますよね。僕は、飼い猫と野良猫を一緒くたに捉えていたのです。
そんなある日のこと、夕方あずま通りを歩いていた時でした。一見野良猫と見間違うほどさり気ない首輪をしたキジトラが僕の目と鼻の先で夕涼みをしているのに出くわしました。そのあまりのリラックスの一方で、僕は西表島を初めて訪れたような興奮を覚えていました。
それからというもの、それまでと打って変わってスターダストさんへ向かう野良猫をはじめ、続々と猫と出会うようになりました。なんか笑っちゃうくらいの遭遇率の高さだなと、昔、学校の先生に
「探し続けている本は、いつか古本屋などで突然見つかるものだ。」
と、意識を持続することの大切さを教わったことや、
「探すのをやめたとき~♪」
と歌ったサングラスを外さない偉大な歌手(アーティスト)のその詞を同時に思い出していました。
どちらも同じことを言っているんだなと今でははっきり分かります。そう、探すのをやめようが意識し続けているから見つかるんでしょう?!
とはいえ、その意識もここからが面白い話に変わっていきます。
コンビニに入った時、いつの間にか、何気なく、猫の缶詰が、明らかにこれまでよりも目に留まるようになってきていることに気付いたのです。それまでじっくり眺めたことが無かったこともあってか、実に新鮮でした。
猫缶にも一つ一つ違いがあることを一目で理解しました。僕にとっては、ユニチャームからも出ているという製造メーカーの違いも新鮮でしたが、何より、缶に描かれた猫の表情の違いこそがもっとも新鮮で、これには実際の猫に出会った時と同じように、顔を緩ませることになりました。百聞は一見にしかず、幾つか紹介します。
①ユニ・チャーム「銀のスプーン」
海外での業績が好調な同社を反映してか、何だか猫の表情にも余裕を感じます。
②アイシア(マルハニチログループ)「黒缶」
こちらは長年日本人の食卓に馴染んできたマルハとニチロの血を引いているのか、全国津々浦々、どの塀の上にも寝転んでいそうな猫です。勉強もスポーツもそこそこ、通信簿でいうと5段階の3以上でこなしそうな感じに見えます。
③いなば「わがまま猫」
今回、僕が最もはっとしぐっと来たのがこの面構え!可愛らしい顔つきの猫が多い中で、さすがはわがままとわざわざ言われるだけあって、最も悪そうです。でもわんぱくでいいのです、たくましく育っているのです、という説得力が既に備わっていて、とても好感を覚えます。
こうして改めて眺めると、これら人が描いたはずの猫もまた、生きている猫と同じく、とても身近で大切な存在だと思えてきます。何だか人の思いがここには表れているような、そんな気もします。そんな人の手による、ということで番外編が続きます。
④サンメイト「ブルータイム」
西友で見かけた猫の砂ですが、
「お前のことはみな分かっているよ!」
といったなんともいえない包容力に満ちた表情です。
⑤スターダストさん「タイガーくん(仮※名前を今度教えてもらいます)」
ハッピーくんも何度もすれ違っているそう。スターダストさんに住んでいるという猫科のトラです。
⑥クトウテンさん「フィリックス・ザ・キャットくん」
言わずとしれたアメリカの人気キャラクターで、のらくろのモチーフにもなったフィリックスくん。
あずま通りにある雑貨店クトウテンさんには、たくさんのフィリックスくんグッズが並んでいます。ハッピー高円寺がさらにハッピーになるかのような多幸感を覚える表情です。
あ、何となく思うことなのですが、何だか犬の存在感が昔と比べて減っていませんか?!僕は犬も猫も好きなんです!次回は犬についていつか書きます。